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アス 自分の分身と会うことから想像して映画を製作した結果

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ども、ゴロゴロ生活ぱんいちです(+_+)☆

 

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『アス』(原題:Us)鑑賞しました。

映画は、一人では作れません。

 

あらすじ

 

夫のゲイブ、娘のゾーラ、息子のジェイソンとともに夏休みを過ごすため、幼少期に住んでいたカリフォルニア州サンタクルーズの家を訪れたアデレードは、不気味な偶然に見舞われたことで過去のトラウマがフラッシュバックするようになってしまう。そして、家族の身に何か恐ろしいことが起こるという妄想を次第に強めていく彼女の前に、自分たちとそっくりな“わたしたち”が現れ……。

 

映画.comより引用

 

 

 

感想

 

アメリカには有数の地下が存在し、

そこには自分の分身が居て、

その利権を覆そうと機会を伺ってるって話。

 

ゲットアウトで世間に名を轟かせた

ジョーダンピール監督作品。

 

毎度その想像力の豊かには、驚かされる。

 

そのインスピレーションの源について、こう語る。

 

 

”私”自身の恐怖から膨らませる。

 

何が一番怖いかを、構想の段階で自問するんだ。

本作の構想中に考えたのが”自分に会うこと”

 

自分に会うことが何故そんなに怖いのか

掘り下げてみて考えてみて気づいた。

 

自分の犯した罪や悪魔の部分を直視したくないから

誰もが目を背けたがっている。

 

 

至って、普通の思考ロジックはシンプル。

 

ゼロから作品を作り上げる

その構成力に半端なく長けていることが

映画から伺える。

 

キャスティングの演技力も、

映画の完成度を高める一端を担う。

 

自身と、分身たちの2役を

見事に演じ分けている。

 

主演のルピタニョンゴにフォーカスしがちだが、

一家全員そのクオリティの高さに引き込まれる。

 

分身たちが、一体何をしでかすか

ヒヤヒヤさせられる。

 

赤いつなぎを着させた演出も

その鬼気迫る感情にさせる一助となっている。

 

映画は、一人では完成しないのである。

 

エレミア書って?

 

エレミア書とは、旧約聖書のうちの一つ。

本作にエレミア書11章11節が、何かと取り上げられる。

 

それゆえ主はこう言われる。

見よ。わたしは災いを彼らの上に下す。

彼らは、それを免れることはできない。

彼らがわたしを呼んでもわたしは聞かない。

 

「彼ら」が、表の世界の人間たち。

「それ」が、地下の分身たち。

 

好き放題やっている人間たちへの

神様の報復ととらえるのが妥当だろう。

 

作品に込めたメッセージ

 

ゲットアウトでは人種差別に対して

露骨なメッセージを込めたことで

印象に残っていたが、

本作にも社会的な意味合いを持って

製作されている。

 

 

それ(自分の犯した罪や悪魔の部分を直視したくない)が

今のアメリカの世界に対する考え方。

 

アウトサイダーに恐れている。

 

テロリズムから移民まで

何もかもを恐れている。

移民によって作られた国であるにもかかわらずだ。

 

アメリカはずっと目を背け続けている。

世界の異変に自分たちが関与している事実から。

 

引用元:https://realsound.jp/movie/2019/09/post-412330.html

 

公開年2019年のアメリカ政権に対しての

物言いであることは、明白。

 

映画を多く見てると

時として、何の時間だったの?と思わされる映画が

少なからず存在するが、

ジョーダンピール監督自身、

映画が社会に影響を与える媒体として捉えていることに

感心する。

 

ジョーダン・ピール。

今後マークしておきたい監督の一人として認識。